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  受動態とby

 

自分は、英語というものを習い始めて間もない頃に「受動態」というものを学びました

 

過去分詞形を使う練習として、ひたすら能動文を受動文に書き換えさせられました

 

このとき、『受動態になると、目的語 be p.p.(過去分詞) by 主語 になるよ』ということを教わり、その後『普通は by 主語 だけど、knowとかsurpriseはbyじゃなくて別の前置詞になるよ、何種類かあるからそれぞれ暗記しよう』と言われました

 

ですが、これは受動態というものを誤って教えてしまっていると思います

 

まず、受動態を教える際に「by 主語」は不要です

 

なぜか

 

私たちが読む英語には頻繁に受動態が出現しますが、その多くに「by 主語」が付いていません

もちろん前後の文から推測可能であるから省いている(隠している)ということもありますが、多くの場合必要ないからです

 

そもそも受動態というのは「~に・・・される」という文専用ではなく、SVCの文の進化系みたいなものです

なので過去分詞になった動詞は、『元の能動文を考えて、構造が・・・』などと堅苦しく考えずに、単に別の動詞や形容詞のようにとらえた方が良く、それ以外の前置詞句などはオマケでしかありません

 

例えば、I was born in 1990という文で、「be bornはbornの受動態で・・・*」「行為主が・・・」などと考える人間は基本いないということです

by my mother以外にありませんから(特殊な家庭環境は除く)by~という部分は書く必要がなく、いつ生まれたかを書きたいからin 1990と書いただけのことです

*bornは特殊で基本的に過去分詞形もbornですが、「~が産んだ」と書きたいときは、be born by ではなく be borne by です

 

なぜ受動態でbyを良く使うかというと、単純で、手段・方法を表すbyの用法が、「行為主を明確化したい場合の受動態」と相性が良いからです

特に前置詞がいらない場合もあるし、to,at,withなどが来る場合も意味が適当だからであって、「例外」ではありません

 

受動態において、byが使われるときは行為主を明確化したい場合で、使われないときは明確化する必要がない、というだけです

 

「受動態ならbyが来る」、というのは誤った発想ですから注意です

 

knowやsurpiseなどの、「例外」と教えられてしまっているものについては今後個別に解説していこうと思います